ぐっもーにん、えぶりばでぃ
起きたくない。だって寒いし眠い。
そうだ。飲んじゃえ。
ごくん。朝を飲み込んだ。
これで午前中、私はどこにも存在しない。
午後からは頑張らないと…
トン、トントントン。
誰かが階段を上がってきて、勢いよく部屋のドアを開けた。
「あら…変ねぇ。この部屋って何かしら」
母だった。首をかしげていたけど、しばらくしてから出て行った。
びっくりした。どうして母がいるんだろう。
だって、あの人は。
すべてが嫌だって叫んで一日を丸ごと飲み込んで消えたくせに。
今頃、戻ってくるなんて狡い。
とりあえず、お昼になったら私が見えるようになるだろうから。
じっくり問い詰めてやる。
なんて意気揚々としてたのに。
目が覚めたら、私は雲の上にいた。
死神が笑っている。
「お前の寿命は午前11時59分だったんだよ。ざんねーん」
あははは。乾いた笑い声に、涙も出なかった。
さよなら、まいはっぴーでぃず。